木造の小さなお家といった風情で、ケーキがおいしい。
1階でケーキが買えるし、2階でケーキも食べられる。
しばらく、かなり長く、足を運んでいなかった。
なんとなく足が遠のいていた。
久しぶりに行ってみた。
帰省している友人の息子さんへのお土産にしたかったから。
お店に入る。
なんとなく懐かしい。
何にしようかとショーケースを見渡す。
チョコレートモンブランが目に入る。
札幌を離れてしまった友人が好きだった。
その友人とは、しばしばこのお店の2階でお茶をした。
二階から降りてくる足音がする。
友人であるわけもないのに、見てしまう。
ショーケースに目を移す。
どうしているかな?
大丈夫かな?
ちゃんと食べてるかな?
眠れてるかな?
「お決まりですか?」
店員さんの声でハッとする。
心の中にいろんな想いが詰まってしまっていた。
頭が働かないのでラウンドケーキをひとつ注文した。
思い出のある場所は決まって私をせつなくさせる。